白い雲をあしらいたいと思ったが、あっさりとあきらめて口笛でユーモレスクのメロディーを吹いた。 本に書いてある通りきれいに汚れを拭き取ったタイルの裏に木工用ボンドをむらなく塗って一枚目を角に貼りつけ、てのひらで強く押さえた。乾くのを待って煙草を一本喫ったあと指でタイルを動かしてみたがびくともしない。男は安堵《あんど》してブルーのタイルを貼りつづけた,UGG ブーツ最安通販のpropstore。横一列貼り終わったとき、管理人が預かっているという小包のことを思い出した。 ユーモレスクを大声でうたいながらシャワーを浴びた。タラタラタラララ 生きていけるタラタラタラララ 生きていける タラタラタララララン ひとりでも生きていける!〈下〉のボタンを押してエレベーターを待っていると、通路の天井の蛍光灯がいまにも点滅をはじめひとつずつ切れていきそうな気がする。エレベーターが上昇しはじめたので口のなかでカウントダウンしドアがひらこうとしたそのとき、「これ」九官鳥のような声に背中をつつかれ、ひえっ、と声をあげ上半身を反らして身をよじると、カールした金髪のかつらを焦げ茶に染め直したような髪の背の低い女が荷物をかかえて前かがみに立ち、にやっとエラが張った顔を崩して、「管理人室が閉まる時間だから持ってきたんですよ」とはっきりとした悪意を不明瞭な発音に込めていった。訛《なま》っている、どこの訛りだかはわからないが、声質からしてさっきの九官鳥の真似は脅かすためだったのだ。場末の飲み屋通りのドアを開けっぱなしにした店のカウンターのなかに居ればしっくりする顔、この手の顔は化粧を濃くすればするほど年がかさんで見える。男が荷物を受け取るために歩み寄ると口臭が鼻を衝いた,アグ ベビーブーツ。口を常に動かしているのは歯槽膿漏《しそうのうろう》で歯茎がうずいているからだ。小包を受け取って男は部屋に戻ろうと体の方向を変えた,ugg 正規品。「だいたいでいいんだけどね、何時から何時まで仕事に出て、帰るのは何時ごろか教えといてもらえると助かるんだけど、そしたら配達のひとに伝えられるしね,UGG ブーツ 正規品 2013。以前はぜんぶ預かってたのよ、でもね、外国旅行して二ヵ月以上留守した学生さんがいてね、荷物預かったら、なかが親御さんから送ってきた魚やらなんやらだったみたいで、もう腐っちゃってね、くさくってたいへんだったの,アグ 公式。それからなるべく預からないようにしてるんですよ」と女は両手をうしろにまわしてエプロンのひもの結び目をほどき、くしゃくしゃに丸めて脇にはさんで男の返事を待っている。「べつに預かってくださらなくてもけっこうです」額から汗が流れ落ちた。男はシャツの袖《そで》で額をぬぐってのどまで出かかった、糞ッという言葉をつばといっしょに飲み込んで、「留守だったら不在通知をポストに入れてくれるだろうし、あとで電話して届けてもらいますよ」 女は背中を丸めて警戒をゆるめようとしない。口は半びらきで緊張感がなく前歯の赤いしみが見える。口紅はオレンジ色だから血、歯茎の血か,アグ ムートンブーツ。女が黙っているので男は背を向けて歩き出した。 宅配便の伝票には押しつぶされた蟻のような小さい字が散らばっていた。離婚届けを出してたった一週間だというのに嬉々《きき》として旧姓を書いている。依頼主の欄の沢木ちか子という文字だけ躍っていて、「糞ッ」小さな声が口から洩れ、つづいてやや大きな声が口を衝いて出た、「糞ッ,アグ店舗!」ガムテープを引きはがして紙袋を開ける。メモすら入っていない,ugg 通販。灰皿、小銭入れ、セーター数枚と毛糸の靴下、それを目にした途端、怒りで体が熱くなって大きく息を吐き、着ているものが暑苦しくてTシャツと腕時計をむしりとって壁に投げつけ、受話器をつかんで番号を押した。コール五回で、沢木です、せっかくお電話いただいたのにただいま留守にしております、妻の声が針となって男の神経をちくちく刺し、男の頭にはぐんにゃりと歪んだ妻の全裸が浮かんでいた。見知らぬ男の汗にまみれて身をくねらせている妻のあえぎ声でアドレナリンがあふれ、男は定規のように硬くなりすこし上向きになってきたペニスをズボンから引き摺《ず》り出し右手で握りしめた。ピーッという発信音のあとに、はぁはぁ、はぁはぁと息を吹き込みつづけ、テープが切れたとき目を瞑った瞼の裏に白い精液が飛び散り、カタツムリの通った跡《あと》に似たねっとりとした筋が渦巻《うずま》いた。
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男は安堵《あんど》してブルーのタイルを貼りつづけた
(1 post)-
Posted 12 years ago #
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