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4 道風さんの話を思い返しながら電車に乗って帰ってきた

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  • Started 12 years ago by kjvv6378

  1. 「だったら言いたいんですけど、私、伊瀬山に良心があったなんて認めてやりませんから。良心とかではなく、純粋に仕掛けだった[#「純粋に仕掛けだった」に傍点]ってことなら、話が別になってくるんです。それだったら、屋敷の始末について、互いにお話しできると思ったんです」「ま、ま」 道風さんは抑えるみたいに片手をあげた。そうして眉根を寄せて、絶体絶命のピンチを乗り切る名案を模索している俳優みたいな顔で、しばらく黙っていた。 やがて顔を上げると、ふっと目を見張ってとぼけた顔で、私の腰の辺りを指し示した。「ま、座って?」 中腰になっていたことに気づいた。私はソファにお尻を戻した。 道風さんはふらりと立ち上がり、ドアから顔を出して向こうへ声をかけた。なんだろうと思ったら、ジュースパックとお菓子皿を受け取って戻ってくる。私の前にそれが置かれた。灰皿も勧められたので吸いませんと答えたら、「ぼくもだ」と言って笑った。 その笑いのままに、道風さんは話し始めた,バーバリー ブラックレーベル 財布。「上様――『御配神《おくばりのかみ》』さまは、伊瀬山市の人間の、善意と繁栄の象徴なんだよ」 そうして私は、それがなぜ受け継がれてきたのか、そして伊瀬山礼三がどうして大金持ちになれたのか、その理由を教えてもらった,tumi アウトレット。 4 道風さんの話を思い返しながら電車に乗って帰ってきた。駅を出てマックのある大通りを歩いて、いつもの坂を登ろうとしたらいきなり道に迷ってびっくりした。「あれ?」 少しの間、自分がどこにいるのかわからなくなった。うろたえて周りをよく見たら、やっぱりいつもの坂の下だった。じゃあこれはなんだ、と坂を見上げて思う,mcm 財布 新作。 色鮮やかなピンクの可憐な花が、ひろびろとした斜面を覆っていた。人が踏み分けた細い道がジグザグに走って、斜面のふもとと頂上をつないでいる。 私は五分あまりも、その明るくて風通しの良い光景を呆然と眺めていた,オークリー アウトレット。何も起こらなければ、そのままいつまでも立ち尽くしていたかもしれない。 坂の上から花畑をジグザグに歩いて、スーツ姿の男の人が降りてきた。少し猫背気味のその人が私のそばへ来て声をかけた。「やあ、花螺ちゃん」 よく見たら多岐さんだった。私はうなずいて、斜面に目を戻した。「なんですか、これ」「コスモスじゃないかな」 多岐さんはズボンのポケットに両手を突っこんで、私の隣に並ぶ。花の名前じゃなくて、と言いかけてやめた,バーバリー 財布 レディース。よそに住むこの人が、ここの事情を知っているわけがなかった。 私がなおもぼけっと突っ立っていると、多岐さんは心配になったらしく、「どうしたの」と顔を覗きこんできた。私はまとまらない考えをそのまま口に出した。「ここ、塀があったんです」「うん」「それが花畑になっちゃった」「なったね」「へえーと思って」 多岐さんは沈黙している。遅まきながら私も、頭の悪いことを話したと気づいた,バーバリー 財布 メンズ。いらいらと額を指でかいて、少しはマシな説明ができないかと努力してみる。「私の中で、ここって、錆びたトゲがちくちく突き出した、灰色の大きなソリッドなもの、だったんですね。なんとなく、世界ができたときにはすでにあったものみたいに思ってた。それが何か、いま見たらごっそり消えて花になってる。ちょっとすごいなあと思って。いえもちろん、外周の塀が取り壊されただけ、ってのはわかるんですけど」 嘘だ。塀が壊されたっていうことは、向こうに伏せてある工事看板が見えたので、今ようやく実感し始めたところだ。花畑は消えた塊《かたまり》の代わりにいきなり出現したんじゃなくて、薄っぺらな塀の向こうに、以前からごく当たり前に存在していたんだろうけど、そうとわかっても、なんだか夢みたいだった。「まあ、都会ってそういうところだよね」 私は顔をあげた。多岐さんは、小馬鹿にしたような薄笑いで、私を見下ろしていた。------------------------------------

    Posted 12 years ago #

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