「だとすれば、権力の在処《ありか》が奇妙にねじれている、この状態を正すのが、親父の仇討ちだと思うようになった。ただ、力を〈魁〉王に戻してやっただけでは、同じことだ,エルメス 財布 メンズ クロコ。百年もたてば、また太宰子懐や魚支吾のような奴が出て、王から権力を取り上げる,エルメス ブログ なっちょ。そして、正論を吐いた奴を殺す。やるなら、やれるものなら、太宰子懐のような奴が出ない国を、新しく作るしかない——そう、はっきりと考えたのは、実は太宰子懐を殺してからの話だったがな」 その瞬間、ちらりと大牙が淑夜の方へ視線を向けたのを、羅旋は見逃さなかった,hermes 財布 メンズ。「なんだ?」「——いや、以前、淑夜がいったことと似ているなと思ったのさ」「なんといった?」 いった本人が、少し肩をすくめて、「偉そうなことをいったものだと思いますが——滅んだ〈魁〉と同じ国をもう一度作っても、数十年後にはまた、同様に滅びると。なにか、新しい国の形が必要だと、切実に思いました。でも、その時は私には、具体的にどうすればよいかわかりませんでしたが」 淑夜の回答に、羅旋の緑色の眼が光った,エルメス 財布 レディース 新作。「いつの話だ」「大牙さまが〈奎〉王になった頃ですよ。いいわけではありませんが、大牙さまの置かれた立場や〈容〉や〈貂《ちょう》〉の国主方の存在を考えると、どんな構想にしろ実行は不可能でした。あの〈奎〉という国の中で、〈魁〉という国の復活を望んでいないのは、大牙さまと私だけでしたから」 淑夜の苦笑は、羅旋の表情よりずっとおだやかだった。〈奎〉という国を作り変えていくという構想は、完全に破れたが、新しい国の形を作るという夢は断たれたわけではない。むしろ、〈琅〉に新しい働き場を得て、わずかだが実現に近付いている。その余裕だろうと、大牙は推測した。「淑夜——」「はい、大牙さま」「〈琅〉なら、新しい国が作れるか」「〈琅〉は、若い国です。国という形すら、完全には整っていない。〈琅〉公——いえ、王も、その臣下も、異質なものや変化を素直に受け入れる——むしろ、歓迎してくれます。少なくとも、国主の意向ひとつに国の動向がかかってしまう〈征〉や〈衛〉よりは、私のような者の働き場所はあると思います」「おまえはそれでいいだろうさ」「大牙さまの場所も、あるんですが」 拗《す》ねたような大牙の口調に、淑夜はまた微苦笑を浮かべる。大牙の逡巡《しゅんじゅん》が、おおまかながら理解できるだけに、淑夜は強く決断を迫ることができない。その淑夜の心遣いがわかるだけに、また大牙は結論が出しにくかった。一瞬、弾けた焚火の炎に全員が気をとられ、沈黙が落ちた。「——ひとつ、訊いておきたいことがある、羅旋」 しばらく続いた沈黙を破ったのは、大牙だった。きっと頭をあげて、思いつめた目で羅旋にむかっていずまいを正す。「なんだ、いまさら改まって」「もしも——もしも、〈琅〉に行くとして、俺が〈琅〉に対して異心を抱いているという噂が流れたら、おまえはどうする」「来いといったのは、俺だ。俺がこの首を賭《か》けるしかあるまいさ」 あっさりと、あまりにはっきりと言い切ったために、淑夜や徐夫余でさえ不得要領《ふとくようりょう》な顔で羅旋を見た。左車にいたっては、やりとりの意味すら把握できず、両者の顔を見比べている,hermes バッグ バーキン。 大牙だけが、その答えに太い眉根を寄せて反応した。そのまま、不機嫌そうな顔つきで、「もうひとつ。約束ができるか」「なんだ、とっとといえ」 羅旋は、面倒そうにうながした。なにをいまさら——といった口ぶりに、大牙はすこしむきになって、「俺が行く以上、おまえが逃げ出すことは許さんが——誓えるか」 一瞬、張りつめた空気の中に、哄笑《こうしょう》が弾け出た。羅旋は頭をのけぞらせて笑っていた。「そんなことか。いいとも」「簡単にいってくれる。大事なことだぞ。——今の俺は死んだも同然、別のいい方をすれば、何の苦労も負債も背負ってはいない、気楽な身分だ。それを東へ——戦だの謀略だの、生臭い生き方の中へ引き戻そうというんだ。その責任は、おまえがとってくれなくては困る,エルメス ブレスレット 梨花。たとえば、〈琅〉が政争を起こした時、不利な立場になったから、地位も部下もほうり投げて西へ帰るなどという真似は——羅旋、何がおかしい。-------------------------------
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大牙だけが、その答えに太い眉根を寄せて反応した
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Posted 12 years ago #
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